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2014年10月30日木曜日

ロンドンオリンピック世代がもたらすポテンシャル

次戦に向けたアギーレジャパンの再構成が徐々に浮き彫りになるであろう。そんな中、フラッシュバックのように甦るのが、ロンドンオリンピック世代が見せた日本サッカー界の将来性である。ポテンシャルと言っても良い。ベスト4という成績を残し、歴史上最も日本国民を興奮させたチームの一つではなかったのではないであろうか。もし、アギーレ監督がこの世代から次戦に向けた何人かの人選を行ったとしても不自然ではない。今回は、ロンドンオリンピック世代から何人か好調なパフォーマンスを見せた選手らを選出し、個人的にフォーメーションを作成させて頂いた。

football formations

まずFWだが、左から武藤、岡崎、そしてグランパスで好調なパフォーマンスを見せている永井を配置させて頂いた。特にアギーレジャパンのスタイルに合う、スピードと運動量という条件を考慮すると、これらの選手らのプレーは非常に興味深い。特に永井は欧州からJリーグへ復帰し、順調に良い方向性へと歩き始めているように見える。無論、次戦でのパフォーマンスを見なければ何とも言えないが、現地点で最も期待されているウイングの一人ではないであろうか。

MFの位置には、インサイドハーフに左から本田、清武と配置させて頂いた。これらの2選手を起用する上でいくつかの期待される結果が予想できる。まず、運動量とタフさ。それに、FKやCKにオプションができる。特に、ロンドンオリンピックで見せた清武と永井の連携にも期待が持たれる。これらの両選手らは香川に比べ、芸術性又は美しさという点では劣っているのかもしれない。しかし、アギーレジャパンが求めるのはもっと泥臭く動き回り、確実に点に結びつけるスタイルに見える。言い換えれば、ウルグアイやメキシコのようなスタイルである。そして、アンカーにはロンドン世代からもう一人、前回W杯でも安定した守備のパフォーマンスを見せたセレッソ大阪の山口を起用させて頂いた。これまで怪我で忘れられがちの存在となっていたかもしれないが、アギーレジャパンの一員としてやっていけるだけの能力を保持していると信じる。

DFには、左から酒井高徳、吉田、塩谷、そして内田を配置させて頂いた。ロンドンオリンピックでもプレーし、現A代表でもアグレッシブなプレーを見せ続けている酒井には荒削りな部分が残るがポテンシャルがある。欧州でプレーしているというのも対人プレーにおける自信に繋がる。吉田はA代表においてパフォーマンスが右肩上がりである。左のCBとしてやっていけるというのも前回同選手が出場したベネズエラ戦において実証されている。塩谷はCreative Footballが常に推すDFであり、前試合のジャマイカ戦では 好パフォーマンスを見せている。又、同選手が持つ得点能力にも期待が持てる。右サイドには、A代表引退を示唆していたとされる内田を配置させて頂いた。クロスの精度、ひつこい守備には相変わらず定評がある。ただ、ゴール前でのミスからの自殺点という過去の失敗から学び、今後は完全主義者としてのパフォーマンスが期待されても不思議ではない。

GKには、ジャマイカ戦でフィールドの選手の一人としても機能することを証明した西川を配置させて頂いた。ドイツ代表GKノイアーのような人材が、運動量を求めるアギーレジャパンには必要であろう。そして、安定性という点も重要視しなければならない。今後は、若い世代がこのようなGK像を目指し、台頭してくるのが理想である。

記事:Creative Football



2014年9月12日金曜日

アギーレジャパンの勝利の鍵はアンカーとセンターフォワードか

アギーレジャパン発足以来2戦目を終え未だ勝利無しの状態が続く代表だが、その鍵を握るのはアンカーとセンターフォワードの人選であると見ている。理由はこれまでの2戦を終え中盤での守備の安定さを欠いての失点、そして決定力を欠いた前線というのがまず挙げられる。きっとアギーレ監督の構想にはディフェンスを本職とする森重をアンカーに置く事で守備を安定させるという狙いがどこかにあった筈であろう。インサイドハーフに配置した細貝も期待通りの守備での貢献が見られず、結果チームとして失点を重ねるというザックジャパンとあまり変わらない状態が続いている。センターフォワードの大迫も潜在能力は日本でも屈指だが、得点という一番重要な課題が成し遂げられていない。そんな中、Creative Footballとしては的確な改善案を望む一方で、個人的に独自のフォーメーション案を作成させて頂いた。

football formations

まず前線の3枚だが、両サイドのウイングに武藤と岡崎を配置させて頂いた。これは多くの方々が思い描く現実的な人選であろう。武藤にはこれ迄の2戦で見せた潜在能力の高さ、岡崎には右サイドからの得点実績がある。一番の鍵であると信じるセンターフォワードだが、ザッケローニ前監督に続きアギーレ監督も高さのある選手らを出来るだけ配置しようとしている事に気づく。無論、この方向性はフィジカルの強い人種の国でなら通用するやり方であろう。ただ、日本人という平均的に小柄な人種には異なる戦略が必要であると見る。では、日本人の強みは何か。極論的な言い方をすれば、それは「小柄が持つすばしっこさ」である。特に長身の選手らにとって、これは真逆のスタイルであるから、相手にとって厄介な存在となることができるのではないであろうか。そしてもう1つ、日本人には巧みな技術がある。これらを持ち合わせている日本のトップクラスの選手を挙げれば、香川や乾という選手らが挙げられるであろう。それを勇気づけるかのように、小柄なメッシもバルセロナではこの位置でプレーしている。

次にMFだが、インサイドハーフに左から本田、柴崎と配置させて頂いた。アギーレ監督の現状での本田の起用法を見る限り、右のウイングとして今後も起用していく事が予想される。一方でCreative Footballとしては、4-3-3における本田の適性位置は左のインサイドハーフと見ている。理由は本田が左利きであると同時に、中心の位置でボールを収める事が出来る選手だからである。この中盤の位置で、フィジカルの強さを活かしてボールをキープできないという致命的な事態こそが、これまでの日本代表が起こした失点の原因なのではないであろうか。柴崎にはこれからまだ経験が必要ではあるが、相手を交わせる巧みな技術に加え、フィジカル的にも簡単には倒れないボディバランスを持っていることがベネズエラ戦でも証明された筈だ。柴崎が今後目標とするなら、中田氏が持つフィジカルの強さと遠藤が持つ巧みな技術という組み合わせであろう。そしてもう1つ、現状の代表が勝利するための鍵として挙げられるのが、アンカーの人選である。これまでに森重がこのポジションを務めてきたが、試合の結果を見る限り、同選手がこのポジションで結果を出したかは不確かである。アンカーとセンターディフェンスとの違いは何か。それは攻守の両立である。森重がこの両立をしようとなると、また異なる集中力が必要となる。だからこそ、このポジションにディフェンスの選手を持ってきたからといってチームの守備力が上がるとは限らないのである。ここには普段のチームでもボランチもしくはアンカーとしてプレーしている選手が適任である。これを考慮すると、前回のW杯でも安定した守備を見せたキャプテン候補の長谷部というのが第一オプションである。近年であるが、長谷部の守備面に関する成長というのは未だに右肩上がりである。同選手以外にも山口や細貝というオプションも挙げられるが、やはりチームの精神的軸である長谷部をこの位置に配置し、中盤での守備の統率をより図るべきであろう。

DFの人選だが、左から長友、吉田、森重、そして内田というのが現実的である。特に左のCBに左利きの選手を配置するというアギーレ監督の理想は興味深いが、前回での吉田の働きを見る限り右利きでも問題は無いと見る。そして、森重にはこれからもCBの位置で本来の仕事をしてもらいたい。理想を言えば、植田や岩波という選手らが先輩から学び、それを追い越して行く姿勢が見たい。右サイドバックの内田も、今後代表の勝利への鍵となっていくであろう。それは対人の強さに加え、クロスの精度、そしてこれまでのシャルケや代表での経験というのが強みである。

GKには西川を配置しているが、足下を今後も安定させ、ドイツ代表のノイアーのようにフィールド選手の一人としても働く事を期待したい。それにはより高い位置でプレーし、フェイントやパスの精度も上げる必要があるであろう。アギーレ監督の構想では川島が第一候補なのかもしれないが、前回のイージーミスから考察すると、現状では安心できる人選ではない。このポジションには誰もが認める守護神というのが必要なのだが、現状では未だに不確定である。正しい人材発掘の為にも、アギーレ監督には是非、これからも柔軟なGKの起用法を心掛けて頂きたい。これはきっと多くのファンの方々の希望でもあるであろう。

記事:Creative Football



2014年9月9日火曜日

アギーレジャパン2戦目は若手の活躍も采配に課題

アギーレジャパンの2戦目ベネズエラ戦は、2-2の引き分けに終わった。その2得点はどちらも22歳の若手らによるものだ。武藤と柴崎の両者は、メディアを通してその名を知られる事となったであろう。本田や岡崎という常連組らが得点をあげることができていなかった中だけに、今日結果を出した若手選手らにとって今後の定位置争いは有利になっていく事が推測される。一方で、今回招集された全てのメンバーを起用すると名言していたとされるアギーレ監督の姿勢には少しブレる所も見られ始めたのは否めない。まず、GKの位置には川島ではなく別のGKらのどちらかに機会を与えなければならなかったであろう。なぜなら、今回はテストマッチとして位置付けされていたはずだったからだ。結果よりも確実な選手の選定が最優先されるべきであった。別のポジションにも同様に言える。アンカーには森重ではなく扇原らの起用が、テストマッチとしてより意味をもたらしていたはずだ。森重は足下も安定しているが、現状では不安定なCBでの仕事が最優先されるべきだった。Creative Footballとしては、今後を見据えた選手の選考と、今回のテストマッチから学んだ4-3-3における選手の配置を作成させて頂いた。個人的には3-4-3又は3-5-2という3バックのシステムが規律を守る日本人の性格に最も合うと信じているが、これらは今後徐々に作成していきたい。

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今回は、スタメンの選手の他に控えの選手も括弧内に配置させて頂いた。まずはFWの選手からだが、左から武藤、大迫そして岡崎と配置させて頂いた。本日の活躍ぶりと前回の俊敏な動きからもこの左のウイングの位置には武藤が起用されることが望ましいであろう。控えとして香川を配置しているが、前回のW杯で残念ながら結果を残せなかった同選手に更なるスタメンとしての機会を与えるより、4年後に向けて才能ある若手の起用を優先してやることが今後世界と渡り合う上でより可能性をもたらしてくれるであろう。ただ、トップ下を配置するシステムが採用される場合は、ドルトムントでの今後の活躍にもよるが、香川をその位置で起用する事は興味深い。さてセンターFWの大迫だが、前回のザッケローニ監督にも見られた兆候だが、フルタイムで起用するという重要性が忘れられがちである。同選手はフルで起用する中でビルトアップし得点を重ねて行くタイプと考案される。控えにはハーフナーを配置したが、これは世界と戦う中で必要なフィジカルを補うという戦略もある。同選手の足下には未だに不安定さを残しているが、高さを活かしたフィジカルは相手にとって嫌な存在となることができる。右のFWは、本田ではなく岡崎が適任であろう。やはりこの位置はウイングであるからスピードや俊敏な切り返しがないと難しいであろう。それに裏をつく動きは岡崎の方がより高い能力を保持している。右サイドに入った際の岡崎の得点能力はこれまでにも実証されてきたはずだ。控えには原口もしくは宮市というオプションがあるが、現状のクラブチームでのプレーを見る限りでは原口がより適任であろう。ただ将来的に見て、宮市のスピードが必要とされる日が来ることを期待したい。

MFの位置には左のインサイドハーフに本田、右には柴崎を配置させて頂いた。現日本代表、ACミランと本田の位置が右サイドになっているが、果たしてこの位置が適任かどうかは疑問である。理由はウイングに必要なスピードである。本田の武器は強靭なフィジカルでボールをキープ出来る事、そして貪欲な得点に対する姿勢である。これらを考慮するとよりオフェンシブのポジションならどこでも出来るというのが逆説である。左利きを活かして左のインサイドハーフに配置するのは論理的でもある。控えにはもう一人の左利きで、足下が安定し得点能力もある田中の選出が興味深い。同選手はFWとしても起用が出来るので、ユーティリティープレーヤーとしての利点がある。右のインサイドハーフには、今後とも柴崎が顔を出してくる事が期待される。本日の前半戦はギアが入っていない状態が続いたが、後半戦は徐々に良い動きになっていった。次戦でどういった連携が築けるかが課題となるが、今日の結果を見る限り、少なくともアギーレ監督の信頼を勝ち取ったと推測するのが自然だ。控えには前回のW杯で将来的な可能性を示した山口を配置させて頂いた。同選手がこの定位置を掴むかは、今後の海外での経験が鍵となってくるであろう。アンカーには細貝が現状では有力なオプションであるが、控えとして扇原というオプションも忘れてはならないであろう。この定位置争いは今後とても楽しみである。

DFには左から長友、吉田、森重、そして内田を配置させて頂いた。左の長友は不動の位置を築きつつある。そしてCreative Footballとして何度も提案しているが、同選手が最もキャプテンに適任であると信じる。ファンに対するサービス精神、チーム内を盛り上げようとする姿勢、常に強靭なフィジカルとメンタル面を示し、セリアAの名門でレギュラーを張りながら時にはキャプテンを務めるのは同選手以外はこのチームにいない。アギーレ監督は本田のキャリアにも注目しキャプテンを指名したとされるが、長友の方がセリエAでは先輩である。ファンに人気投票をしてみても興味深い。控えには槙野を配置させて頂いたが、同選手はCBや3バックの左等といった幅広いポジションにも適用ができる上に、ムードメーカーとしてベンチ内にいてもチームの雰囲気をポジティブに保つ事ができるであろう。次にCBであるが、現状では吉田と森重の2人が同代表内では最も現実的な組み合わせであろう。将来的には、植田や岩波といった若手の選手らの成長が重要となってくる。右サイドにはブラジルW杯で最も良いパフォーマンスをしていたとされる内田の起用が現実的だ。ブラジル代表のエースであるネイマールも認めていたように、内田はスピードがあり少し厄介な選手であるようだ。本日出場の酒井に不安視されたクロスの精度という点も、内田が持つ精度なら修復も可能であろう。控えには得点能力がある塩谷を配置させて頂いたが、同選手も広範囲なポジションをこなせるため現代表には必要な人材である。

GKのスタメンは足下がより安定している西川が今後の可能性を秘めている。本日川島が失った2失点から考察するに、次戦で強豪国を相手にした場合は、より厳しい結果となるであろう。今後、ブラジルW杯に続き今回のテストマッチで結果を出せなかった選手らにに機会を与え続ける事は、現状で控えに回っている選手らの士気を下げることに繋がるかもしれない。その兆候に気づかず現状維持をし続けるのであれば、4年後のW杯もブラジルW杯と似たような結果になると考えるのが論理的であろう。もし世界と本気で戦いたいのであれば、まず協会内に変革をもたらし、今後の監督の続行と選手の選定により厳しい統制を図るべきであろう。強豪国を例として挙げれば、妥協をせずに結果の出せない監督は即交代というのはよくある話である。そして名将として知られるマンUのファーガソン前監督のようなより正確な采配と厳しい統制ができる監督像も、今後の日本代表には必要となってくるであろう。

記事:Creative Football



2014年9月5日金曜日

黒星発進のアギーレジャパン、次戦への展望

新生アギーレジャパンの初戦の相手はウルグアイ。結果は黒星発進となったが、今後の展望というものがより重要であろう。前半戦は興味深かったが、後半戦に突入後の選手交代のタイミングや選手の選定に少し疑問を残す方々も少なくないと察する。無論、個のレベルの差を縮めるという課題も未だに残っている。ただ、まだテストマッチの段階では精神的にそこまで影響される必要も無いであろう。今回Creative Footballでは、次戦への展望も含め修正案としてのフォーメーションを作成させて頂いた。

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まずFWだが、今回良い動きを見せていた岡崎と武藤という両サイドをワイドに開くウイングを配置させて頂いた。岡崎は前W杯と比較し突破やターンの精度が向上しており、次戦でもさらなる成長というものが見てみたい。初選出となった武藤だが、惜しい強力なミドルを放った事や投入後より俊敏な動きでピッチを走り回る姿は次戦のスタメン候補に十分に値する。センターFWは、コンディションにもよるが大迫というのが現状では最も有力なオプションだ。

次にMFだが、アンカーにはDFの選手ではなくブンデスリーガでもアンカーを本職とする細貝を配置するのが重要であろう。アギーレ監督による森重の配置は興味深かったが、次戦ではより攻撃的な代表が見てみたい。インサイドハーフには、確かな足下とインパクトのあるプレーを見せた田中を左に、右にはボールをさばける柴崎というオプションが興味深い。ウルグアイ戦は少し単調すぎる試合の組み立てだったが、次戦では柴崎や森岡という選手らをスタメン時から起用する事で相手により脅威を与える事ができると信じる。

DFには、左より長友、坂井、森重、そして松原を配置させて頂いた。左サイドの長友は、現状でも欠かせない存在となるプレーヤーであろう。そして、キャプテンに最もふさわしい人材であると信じる。少し「サプライズ」と思われるかもしれないが、左CBには未だに若手である坂井の起用が興味深い。理由は、初めは誰でもミスをするからである。今回の2失点に絡んでいたかもしれないが、もしここで外したら若手選手の成長が今後に繋がらないからである。左利きの潜在能力のある同DFらを、今後も失敗を恐れずにこの位置で試して頂きたい。そして、アギーレ監督の信じるこのポジションでの左CBの利点というものを是非実践で見てみたい。右サイドには松原を配置したが、これは前W杯からのマンネリ化を防ぎ、今後もよりフレキシブルに多くの選手らにこの位置でのチャンスを与える為である。現在はテスト段階であるため、より重要なのは冷静な選手の選定である。

GKの位置には西川を配置した。これも他のポジションと同様、柔軟に多くの選手に代表への入り口を開けてやる事が重要であるからだ。アギーレ監督が求めていると言われるドイツ代表の正GKノイアーのような視野の広い人材こそが、まさに現状の代表に必要であろう。今後も若手の選手らがレベルの高い目標を定め、どんどん海外での経験を積んで行く事が理想的である。

記事:Creative Football



2014年9月3日水曜日

どう戦うアギーレジャパン、フォーメーション②

新生アギーレジャパンの23名の選手が札幌の地に集結した。公開練習の布陣を参考に、Creative Footballが理想と信じる第2段目のフォーメーションを作成させて頂いた。

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まずFWの3名だが左から、武藤、大迫、そして本田という順に配置させて頂いた。今回初選出となった慶応大所属の武藤だが、決定力と鋭い交わしを持ち合わせた将来性のある選手というのが第一印象だ。柿谷という別案もあるが、ドリブルとフェイントという点では武藤のプレーを先発としてまず見てみたい。CFの大迫だが、現状のメンバーでは大迫以外の決め手になる選手が見当たらないというのが本音である。ただ、ブンデスリーガで得点を重ね始めた同選手に課せられた期待というのは高いであろう。右サイドの本田は、現状のミランでの好発信を拝見する限り、このポジションに自信というものが備わり始めている筈であろう。走力という面では宮市といった選手らが理想的であるが、まずは初戦のウルグアイ戦、それに次ぐベネズエラ戦を見てから判断しても遅くはないであろう。

MFは前回のフォーメーションよりも少し守備的に、3人のボランチの選手らを並べさせて頂いた。左から扇原、細貝、そして柴崎。特に扇原にはMFとしての高い潜在能力が備わっているが、ロンドンオリンピックでのバックパスというイージーミスからの失点という失敗を考慮し、アンカーの位置より左サイドの位置でより攻撃的に起用するというのが理想であると信じる。同選手には正確なロングパスやミドルという武器も備えられている為、前ブラジルW杯での青山のロングパス、山口のミドルという両方の特性を兼ねる事も可能であろう。アンカーの位置の細貝であるが、CFの大迫と同様、現状のメンバーでは替えの効かない存在であると考察する。右の柴崎は鹿島でのボランチとしての経験値、そして正確なボールのさばきという武器を持ち合わせており、今後ともMFの定位置争いに加わっていく存在であろう。

DFにおいては、左から長友、坂井、水本そして松原を配置させて頂いた。まず長友であるが、大迫や細貝と同様、現状の左サイドバックでは替えが効かない存在であろう。酒井高徳というオプションもあるが、未だ長友が持つ強さと安定感には少し距離があるように考察される。CBの左に位置する坂井であるが、アギーレ監督が信じる左利きのCBが持つ利点というものを実践で是非見てみたい。もし左利きの選手がこの位置で結果を出すようなことがあれば、今後の左利きのCBのリストアップは優先項目に入る事となるであろう。右のCBは水本を配置させて頂いたが、これは前回で結果を残せなかったCB以外のプレーが見てみたいという多くのファンの方々と似たような意見を前提としている。逆に言えば、現状でこの位置の選手の特定が難しいと言っても過言ではない。右サイドバックは、現状のメンバーの一人であり初選出の松原のプレーが興味深い。現段階の日本代表に必要な事は、出来るだけ多くの選手に機会を与え確実な人選を遂行する事であろう。

GKも未だに選手の特定が難しいポジションである為、現状では柔軟に選手の起用を試みるべきであろう。そういった意味合いで、今回は西川を起用させて頂いた。無論、林というオプションも興味深い。今後は幅広い世代のGKに鋭い観察力を注ぎ込み、代表を通しての育成という方法をとりながら正GKの選定をしていくことが望ましいであろう。

アギーレジャパンの初戦はウルグアイと今月5日、ベネズエラと9日に控えている。いかなる結果になろうとも、今回の2試合はW杯本番ではない為、今後に向けて平常心を保つ事が重要である。これまでに検証されたように、本番になってから本気を出してくるチームは少なくないであろう。

記事:Creative Football



2014年8月28日木曜日

どう戦うアギーレジャパン、フォーメーション①

アギーレジャパンのメンバー23名が発表され、巷では戦術面での興味深い記事を多々見かける。今回のメンバー選考において、怪我の選手が何人か初期のリストアップから外れているため、今後の固定メンバーになりうる可能性は高くないと考えるのが論理的であろう。Creative Footballでは、アギーレジャパンの初戦に向けた提案としてのフォーメーションを作成させて頂いた。まずこちらのフォーメーションからご覧頂きたい。

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今回はより攻撃的にアンカーを一人置き、その前に攻撃的MFを2人並べてみた。アンカーに細貝、その前に左から森岡と本田を配置させて頂いた。ブンデスリーガ開幕戦でもアンカーのポジションからボランチ、そして前線への攻撃をバランス良くこなしている細貝は、現メンバー内でアンカーとして最も適任なのかもしれない。攻撃的MFには、正確なパスとミドルを持つ初選出の森岡が興味深い。右の本田は守備にも意識をより強く持つようになり、現状のミランのメンバー内では最も今季の活躍が期待される選手なのではないであろうか。こう見て行くと、アギーレ監督は現状で攻守のバランスが良い選手らを選んだようにも見える。

DFラインには、左から長友、森重、吉田、そして酒井宏樹を配置させて頂いた。前回のW杯での結果を考慮すると少し不安材料が残る点もあるが、異なる監督による異なる指導法というものに期待したい。無論、初選出である若手の坂井や松原にもチャンスが巡ってくることが十分に可能である。個人的には塩谷、若手の植田や岩波らの選出も興味深かったが、次回に期待したい。

GKは、未だに確定した守護神というのが決めにくい。最近の川島は調子が上がってきているという情報が入ってきているが、前回のW杯以上の活躍が4年後のロシアW杯にてできるかどうかは誰にも予想がつかない。今回は権田が落選し林が選出されたが、是非同選手の手腕も見てみたい。

最後に前線の3人だが、左から田中、大迫、そして岡崎を配置させて頂いた。サポーターからの興味が一番強いと思われる田中のプレーだが、ファンタジスタのようなスタイルというより、シンプルで力強いというのが第一印象である。これは田中に限って言える事ではなく、今回選出された多くの選手にこの共通点が見られる。メキシコやウルグアイのようなシンプルでダイナミックなプレーというのが、アギーレ監督の求める所なのかもしれない。勿論、そこには正確性も同時に要求されてくるであろう。

記事:Creative Football



2014年7月26日土曜日

アギーレジャパンに望むメリハリのある適切な改革

アギーレジャパンが決定的となったサッカー日本代表だが、ネット上では招集メンバーの予想等で賑わい始めている。Creative Footballでは個人的に、予想メンバーというより、日本代表に適性があると信じるフォーメーションと選手の配置を作成させて頂いた。

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フォーメションだが、3-4-3を起用させて頂いた。理由は、2つある。1つ目は、日本に歴代して豊富なタレントが集まるサイドバックの選手らを出来るだけ攻撃的に起用する事。2つ目は、個よりシステムで守備をするという事である。

まずFWには、左から、南野、宇佐見、そして宮市を配置させて頂いた。若手を中心に起用したとも見られる一方で、ブラジルW杯での結果を二度と繰り返さない様、メリハリの付けたメンバー選考を試みた。無論、これらの選手らは現在結果を出している者もあれば、宮市のように世界の有数クラブのトップチームに所属しているが出場機会になかなか恵まれない者もいる。ただ同選手には、メンタリティ、フィジカルにおける世界に通用する潜在能力が非常に高いということで今回の選考に至った。

MFには、左から長友、柴崎、山口、そして塩谷を配置させて頂いた。長友にはキャプテンがふさわしいと信じ、名前の横に(C)のマークを付けさせて頂いた。中盤の中心には、ボールがさばける柴崎とダイナミックな動きができる山口でバランスを取るようにした。右サイドには、得点能力もある変則的なサイドアタッカーとして、守備もできる塩谷でメリハリを付けた。特に両サイドには攻守における運動量が求められるため、スタミナがある選手らの起用が望ましい。

DFにも以前のメンバーとメリハリを付け、若手の植田、西野、岩波を配置させて頂いた。これらの選手らは若手とは言え、既にJ1でのスタメンにも名を連ねている。身長面等のフィジカルにも恵まれている。植田を筆頭にメンタリティの強さにも期待が寄せられる。ロングフィードの成功率も上がってきており、ビルトアップにも高い潜在能力がある。4年後を見据え、長期的に連携面を高めて行くことも可能である。ブラジルW杯でのコスタリカのように、オフサイドトラップが多く取れるチームに育て上げる事が望ましい。

GKだが、特に優れた選手が育ってきていないのが少し不安材料である。現状では、安定性のある東口を配置させて頂いたが、このポジションはこれからも流動的になる可能性が高い。

前ザックジャパンとはメリハリのある選手の起用を試みたが、このくらいのことは当然にあってもおかしくはないであろう。それは2億円以上の年収を頂く者として、日本国民が納得のいく「改革」を実行し、代表監督として納得させなければならないからである。ファンがあってのプロのフットボールには、最低限の誠意であると強く信じている。巷ではアギーレジャパンの構想として、本田をワントップ、香川をトップ下というような噂も行き交っているが、少しポジションを替えたぐらいで簡単にドイツのような強豪国と互角に戦えるのであろうか。答えは多くの方々が既に知っている筈であろう。もしブラジルでの結果を繰り返したくなければ、監督やスタッフ陣のみだけでなく、選手並びに協会の人事も大幅に改革しなければ異なる結果を産み出す確率はより低くなるのかもしれない。