2014年11月20日木曜日

アジア杯を優勝に導くためのスタメン候補

若い葉が出てきた矢先に、古い葉が再び覆い被さる。

こんなフレーズが今のアギーレジャパンにはふさわしい。

ベネズエラ戦での不正をもとに、日本代表の3-0という自動的な勝利にFIFAが記録を塗り替えたのは記憶に浅い。これを良く受け止められる者が存在する一方で、その裏目に違和感を感じる者もいるのかもしれない。もしそれらが存在するとすれば、それはベネズエラ戦で得点をあげた若手の武藤と柴崎なのかもしれない。FIFAが記録する自動的な勝利ならば、得点者がいないということを意味している。さらに最近の代表戦において、武藤にはスタメンという機会が与えられ続けているが結果が出し切れていない。後半からの途中出場の先輩である乾はそれとは逆にチームの勝利に結ぶつく働きをしている。柴崎にはここ最近、ベテランの遠藤の影となるかのように出場機会が与えられていない。残念と感じるのは、この二人の若手は将来の有望株であり、今出場して結果を出すことが将来の海外移籍等に繋がっていくからだ。

アジア杯優勝を目標とするならば、これらの若手をひとまず控えさせ、ベテラン勢のスタメンで確実に勝利をもぎ取るというのがアギーレ監督の脳裏の片隅にはあるのかもしれない。それは、ひょっとするとメディアもしくは協会からのプレッシャーが関わっているのかもしれない。Creative Footballとしても、まずは現代表の勝利をもっと見たい、そしてタイトルをより獲得してもらいたいという願望が強く、今回のフォーメーション作成に至った。アギーレ監督がこのスタメンで行くかどうかは分からないが、もし自分が監督ならば、まずはこのメンバーで初戦を戦ってみることに興味がある。

football formations

まずはFWだが、左から乾、岡崎、そして本田という配置をさせて頂いた。乾と武藤の現在の差は何かと問われれば、それはボールをさばけるか否か、と答えるだろう。両者とも自分でゴール前に迫る姿勢はある。しかし、乾には自分がフィニッシュをする前の1個前か2個前の決定的なパス出しができる。フィジカルで言えば、武藤に軍配があがるのかもしれない。これらの参考材料を考慮すると、このポジションにおけるスタメン候補を決める際のアギーレ監督の頭を悩ませることにもなるのかもしれない。中心に位置する岡崎だが、やはりこの選手をおいてこのポジションのスタメンを任せられる人材が現代表には薄い。今回招集された豊田だが、決定機を外したりと、未だにアギーレ監督の合格点をもらえたかは不確かである。ポテンシャルが期待された大迫だが、現在代表から少し距離を置かれているようにも見れる。ロンドンオリンピックで活躍した大津もポテンシャルが高いが、所属クラブでの活躍はあまり聞くことがないというのが事実だ。本田のこの位置での可能性もあるが、右サイドで使われるというのが現状では優先的であろう。その本田は右サイドでも今回のアジア杯はスタメンを任せられることが大いに期待される。

気になるインサイドハーフの配置は、トップ下のような形で遠藤を中心に配置し、その下にダブルアンカーという形で左から今野、そして長谷部を起用させて頂いた。オーストラリア戦で長谷部が一人でアンカーに入った際にその両サイドを抜かれていたという話が今でも印象に残っている。アギーレ監督の采配でダブルアンカーという形にし、日本が試合を支配し始めた。ただあの流れからもっと点を取ってもおかしくはなかった。それにはトップ下に入った香川の不調というのもあったのかもしれない。ただ、このトップ下はザックジャパンでいう4-2-3-1の時のトップ下とは違い、4-2-1-3におけるトップ下なのである。後者にあたるトップ下には、ボランチ的な能力や守備面でのスペシャリスト、それに加えボールがさばける人材が求められる。ここに香川と遠藤との差がどうしても生じてしまう。もし香川を起用するならば、できるだけゴールに近い位置で起用するべきであろう。無論、遠藤のオプションとして挙げるのであればそれは柴崎であろう。一方で、今野と長谷部のダブルアンカーのオプションとなるのは、細貝や森重らといった人材であろうか。

DFに関しては、以前のザックジャパンと比較し、人材が少し厚くなり始めたような気がする。特にCBのオプションとして台頭した塩谷らは今後、このチームのDFにより厚みをもたらすであろう。左サイドも長友や太田といった人材でより良い意味での競争が生まれるような気がする。右には内田や酒井といったメンバーもいる。アギーレジャパンに不安を感じさせられるひと時もあったのかもしれないが、今後は少し良い方向に向かっていくように思えるのは気のせいだろうか。

最後にGKだが、Creative Footballとしては、やはり川島よりも西川を推したい。理由は、安定性とフィールドにも顔を出せるということである。ただオーストラリア戦でも川島が見せたヘディングでのクリアを見るように、両者の差はそんなにはないと見る。こういう意味では、このチームの守護神にも少し厚みが増したことにもなるのかもしれない。

記事:Creative Football



2014年11月16日日曜日

AFCアジアカップ2015のメンバー候補

ブラジルW杯での不完全燃焼ともいうべき感情が、戦う者と見る者の両者に未だに残る。そう感じざるを得ない国の一つが日本であろう。ザックジャパンという出だしが好調だったチームが大舞台で優勝を掲げ、嬉しさより選手の悔しさの涙で終わりを締めくくったのは今でも我々の記憶に残っているはずだ。その後、監督並びに協会はメディアから叩かれることとなった。そして、協会の人事改革も順調に行われないまま、アギーレ監督が現代表の監督となった。先日のホンジュラス戦では結果的に、欲しかった勝利が得られたが、試合前は賛否両論だった。例えこの試合で勝利を得ても、ザックジャパンからの遺産、そして将来迎える強豪国との対戦を視野に入れると、未だに不安材料が残る。復帰組の遠藤や長谷部を筆頭に今回の勝利を糧に、アギーレ監督の構想に取り入れられることは決して不自然ではない。2015年のアジア杯だけに焦点を当てるならば、これらの復帰組がもたらす効果には期待が持たれるかもしれない。Creative Footballでは、この大会での優勝を目標にしたメンバー候補を作成させて頂いた。

football formations

まずFWだが、左から乾、岡崎、そして本田という配置をさせて頂いた。前回のホンジュラス戦で2得点をあげ、キレのある動きをしていた乾をこのポジションで先発させるというアイデアは、アジア杯優勝を目標にする監督の構想内にあるはずだ。それだけでなく、ブンデスリーガでも調子の良い同選手はこのチームの勝利を左右する存在になるのかもしれない。このポジションのもう一つのオプションは武藤であろう。ただ今後、「和製ロナウド」と呼ばれていくには確実に毎試合点を取らなければならない。CFの岡崎はブンデスリーガでも得点王争いに加り、点取り屋としての素質は世界レベルであろう。最近の調子はあまり良いものではないが、アジア杯までにはコンディションが戻ることを祈りたい。このポジションの別の候補としては、Jリーグの得点王争いでも上位にいる大久保を挙げたい。年齢的には岡崎の方が有利になるのかもしれないが、CFの適性で言えば大久保に分があるのかもしれない。右のウイングには本田を配置させて頂いた。適性で言えば、運動量と走力という点で賛否両論がある。しかし、左利きのパスと最近良く見せるターンという武器はこのポジションでは大きな武器となっている。もし、もう一人この位置でのオプションを挙げるのであれば、それは岡崎であろう。なぜなら、代表においては右サイドに入った時の方が得点の確率が高いからである。その際には、本田のCFも悪くはないアイデアである。

次にMFだが、左のインサイドハーフに香川、そして右に遠藤を配置させて頂いた。ホンジュラス戦では無得点に終わった香川だが、パスの成功率という点ではドイツ代表のクロースをお手本に今後も精進していけるのかもしれない。右サイドには、ザックジャパンからの復帰組である遠藤が、アジア杯優勝を目標にするチームに必要なのかもしれない。今後を考えると年齢的にネックになることもあるかもしれないが、イタリア代表でいうピルロの例を考えると次のW杯での出場も不可能ではないであろう。アンカーには、長谷部を配置させて頂いた。Creative Footballとしては、同選手の守備面での成長をブラジルW杯より見てきた。そして、キャプテンとしての素質は自他共に認めるほどのものであろう。ホンジュラス戦での本田の得点をお膳立てした通り、同選手の得点に直接繋がるアシストが期待できるのではないであろうか。アンカーの別のオプションとしてベテランの今野をアジア杯に連れて行くことも重要であると信じる。

DFは、左より長友、吉田、森重、そして内田を配置させて頂いた。左の長友は最近復帰したばかりであるが、クロスの精度、タフさを考えるとスタメンとして名を連ねることが予想される。無論、酒井もとても良いオプションであり、どちらの選手が先発しても異なる効果が期待できるであろう。CBには、吉田と森重が現地点ではベストの組み合わせなのかもしれない。一方で、どちらかの選手と塩谷とのコンビネーションというのもより見てみたい。右の内田は、本田の守備面での負担を減らすことができる貴重な選手なため、このポジションでの先発が濃厚な選手であろう。このポジションでのオプション発掘というのはこれからもこのチームの課題となりそうだ。

GKは、以前よりCreative Footballが推す西川を配置させて頂いた。それは、川島よりフィールドに顔を出す機会が多いからだ。何度もこのブログで言及したように、理想とするのはドイツ代表のノイアーのような選手である。そして、西川には安定性も備わっていると信じる。将来的には、若手の発掘が大きな課題となるであろう。

記事:Creative Football



2014年11月2日日曜日

アジアカップに向けたアギーレJAPANの完成形とは

前回のCreative Footballでは、ロンドンオリンピック世代に焦点を絞った人選を試みてみた。今回は、これまでのアギーレジャパンの軌跡より考察するアジアカップに向けた完成形についてである。無論、この完成形が4年後のW杯に直接結びつくということは現選手らの年齢的なことを考慮すると、断言することは難しい。では、アジアカップに望むメンバーに必要な構成要素とは何か。それは、まず優勝できるメンバー構成であろう。そして次に、4年後に極力繋がるメンバー構成である。できるならば、GKを除くフィールドの選手の最高年齢は現地点で27歳くらいを上限にすることがより将来性があると見ている。しかし、イタリア代表のピルロのようにずば抜けてチームに不可欠というような選手は例外である。

football formations

初めにFWの人選だが、これはアギーレ監督が良く起用するメンバーで、左から武藤、岡崎、そして本田という配置をさせて頂いた。Creative Footballとしては、本田を右FWもしくは左のインサイドハーフで起用するなら、インサイドハーフの方がより適性があると見ている。しかし、現状のベストメンンバーを出来るだけ同時に起用するとなると、香川を左のインサイドハーフに置くということの方がアギーレジャパンにおいては優先されるのかもしれない。

MFには、左から香川、柴崎、そしてアンカーには森重を配置させて頂いた。香川の起用理由は、起点になれる選手だからだ。無論、欧州での経験は代表内に自信とインスピレーションをもたらしてくれると信じている。柴崎については、前回のブラジル戦を見ると起用に賛否両論というのがあるのかもしれない。しかし、将来性を見据えると今から代表の戦い方に慣れさせるということも必要である。アンカーの森重も賛否両論があると察するが、アギーレ監督は森重、もしくは細貝をアンカーの候補に挙げているようだ。そのアンカー像とは、前線に的確なロングボールが出せ、空中戦に強く、5バックを形成する際に柔軟に対応ができる選手だ。だとすれば、塩谷もこのアンカー像の項目に当てはまる選手の一人であろう。

DFには、左から長友、吉田、塩谷、そして内田を配置させて頂いた。まず長友だが、代表やクラブでも控えに回る機会が増え始めてきている。そして、太田という左利きのライバルもいる。しかし、現状であれだけの強さ、ドリブル突破、パス精度のバランスが高い選手は未だに現れていないのが現状ではないであろうか。将来的には太田という候補があるのかもしれないが、アジアカップを見据えた場合は基本的には長友で行くというのがアギーレ監督の頭の中にはあるのかもしれない。吉田や塩谷は、森重がアンカーを務める際は現状で日本のトップレベルのCBであろう。特に塩谷には森重とポジションチェンジを取りながら、もっと前に出て点に絡む活躍を期待したい。右の内田は、現状では日本最高の右サイドバック、もしくは欧州でもトップレベルにいる選手であろう。以前の自殺点などのミスからより多くのことを学び、今後のプレーにより磨きをかけることで、代表の勝率にも影響を及ぼしてくるであろう。

GKはアジアカップを見据えた際には、西川という人選が現実的であろう。ただ4年後を見据えると、今後の若手の大いなる成長というのが理想である。フィールドの選手の一人としも機能できる選手が現れることを望みたい。

記事:Creative Football