2014年9月9日火曜日

アギーレジャパン2戦目は若手の活躍も采配に課題

アギーレジャパンの2戦目ベネズエラ戦は、2-2の引き分けに終わった。その2得点はどちらも22歳の若手らによるものだ。武藤と柴崎の両者は、メディアを通してその名を知られる事となったであろう。本田や岡崎という常連組らが得点をあげることができていなかった中だけに、今日結果を出した若手選手らにとって今後の定位置争いは有利になっていく事が推測される。一方で、今回招集された全てのメンバーを起用すると名言していたとされるアギーレ監督の姿勢には少しブレる所も見られ始めたのは否めない。まず、GKの位置には川島ではなく別のGKらのどちらかに機会を与えなければならなかったであろう。なぜなら、今回はテストマッチとして位置付けされていたはずだったからだ。結果よりも確実な選手の選定が最優先されるべきであった。別のポジションにも同様に言える。アンカーには森重ではなく扇原らの起用が、テストマッチとしてより意味をもたらしていたはずだ。森重は足下も安定しているが、現状では不安定なCBでの仕事が最優先されるべきだった。Creative Footballとしては、今後を見据えた選手の選考と、今回のテストマッチから学んだ4-3-3における選手の配置を作成させて頂いた。個人的には3-4-3又は3-5-2という3バックのシステムが規律を守る日本人の性格に最も合うと信じているが、これらは今後徐々に作成していきたい。

football formations

今回は、スタメンの選手の他に控えの選手も括弧内に配置させて頂いた。まずはFWの選手からだが、左から武藤、大迫そして岡崎と配置させて頂いた。本日の活躍ぶりと前回の俊敏な動きからもこの左のウイングの位置には武藤が起用されることが望ましいであろう。控えとして香川を配置しているが、前回のW杯で残念ながら結果を残せなかった同選手に更なるスタメンとしての機会を与えるより、4年後に向けて才能ある若手の起用を優先してやることが今後世界と渡り合う上でより可能性をもたらしてくれるであろう。ただ、トップ下を配置するシステムが採用される場合は、ドルトムントでの今後の活躍にもよるが、香川をその位置で起用する事は興味深い。さてセンターFWの大迫だが、前回のザッケローニ監督にも見られた兆候だが、フルタイムで起用するという重要性が忘れられがちである。同選手はフルで起用する中でビルトアップし得点を重ねて行くタイプと考案される。控えにはハーフナーを配置したが、これは世界と戦う中で必要なフィジカルを補うという戦略もある。同選手の足下には未だに不安定さを残しているが、高さを活かしたフィジカルは相手にとって嫌な存在となることができる。右のFWは、本田ではなく岡崎が適任であろう。やはりこの位置はウイングであるからスピードや俊敏な切り返しがないと難しいであろう。それに裏をつく動きは岡崎の方がより高い能力を保持している。右サイドに入った際の岡崎の得点能力はこれまでにも実証されてきたはずだ。控えには原口もしくは宮市というオプションがあるが、現状のクラブチームでのプレーを見る限りでは原口がより適任であろう。ただ将来的に見て、宮市のスピードが必要とされる日が来ることを期待したい。

MFの位置には左のインサイドハーフに本田、右には柴崎を配置させて頂いた。現日本代表、ACミランと本田の位置が右サイドになっているが、果たしてこの位置が適任かどうかは疑問である。理由はウイングに必要なスピードである。本田の武器は強靭なフィジカルでボールをキープ出来る事、そして貪欲な得点に対する姿勢である。これらを考慮するとよりオフェンシブのポジションならどこでも出来るというのが逆説である。左利きを活かして左のインサイドハーフに配置するのは論理的でもある。控えにはもう一人の左利きで、足下が安定し得点能力もある田中の選出が興味深い。同選手はFWとしても起用が出来るので、ユーティリティープレーヤーとしての利点がある。右のインサイドハーフには、今後とも柴崎が顔を出してくる事が期待される。本日の前半戦はギアが入っていない状態が続いたが、後半戦は徐々に良い動きになっていった。次戦でどういった連携が築けるかが課題となるが、今日の結果を見る限り、少なくともアギーレ監督の信頼を勝ち取ったと推測するのが自然だ。控えには前回のW杯で将来的な可能性を示した山口を配置させて頂いた。同選手がこの定位置を掴むかは、今後の海外での経験が鍵となってくるであろう。アンカーには細貝が現状では有力なオプションであるが、控えとして扇原というオプションも忘れてはならないであろう。この定位置争いは今後とても楽しみである。

DFには左から長友、吉田、森重、そして内田を配置させて頂いた。左の長友は不動の位置を築きつつある。そしてCreative Footballとして何度も提案しているが、同選手が最もキャプテンに適任であると信じる。ファンに対するサービス精神、チーム内を盛り上げようとする姿勢、常に強靭なフィジカルとメンタル面を示し、セリアAの名門でレギュラーを張りながら時にはキャプテンを務めるのは同選手以外はこのチームにいない。アギーレ監督は本田のキャリアにも注目しキャプテンを指名したとされるが、長友の方がセリエAでは先輩である。ファンに人気投票をしてみても興味深い。控えには槙野を配置させて頂いたが、同選手はCBや3バックの左等といった幅広いポジションにも適用ができる上に、ムードメーカーとしてベンチ内にいてもチームの雰囲気をポジティブに保つ事ができるであろう。次にCBであるが、現状では吉田と森重の2人が同代表内では最も現実的な組み合わせであろう。将来的には、植田や岩波といった若手の選手らの成長が重要となってくる。右サイドにはブラジルW杯で最も良いパフォーマンスをしていたとされる内田の起用が現実的だ。ブラジル代表のエースであるネイマールも認めていたように、内田はスピードがあり少し厄介な選手であるようだ。本日出場の酒井に不安視されたクロスの精度という点も、内田が持つ精度なら修復も可能であろう。控えには得点能力がある塩谷を配置させて頂いたが、同選手も広範囲なポジションをこなせるため現代表には必要な人材である。

GKのスタメンは足下がより安定している西川が今後の可能性を秘めている。本日川島が失った2失点から考察するに、次戦で強豪国を相手にした場合は、より厳しい結果となるであろう。今後、ブラジルW杯に続き今回のテストマッチで結果を出せなかった選手らにに機会を与え続ける事は、現状で控えに回っている選手らの士気を下げることに繋がるかもしれない。その兆候に気づかず現状維持をし続けるのであれば、4年後のW杯もブラジルW杯と似たような結果になると考えるのが論理的であろう。もし世界と本気で戦いたいのであれば、まず協会内に変革をもたらし、今後の監督の続行と選手の選定により厳しい統制を図るべきであろう。強豪国を例として挙げれば、妥協をせずに結果の出せない監督は即交代というのはよくある話である。そして名将として知られるマンUのファーガソン前監督のようなより正確な采配と厳しい統制ができる監督像も、今後の日本代表には必要となってくるであろう。

記事:Creative Football



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