2014年10月30日木曜日

ロンドンオリンピック世代がもたらすポテンシャル

次戦に向けたアギーレジャパンの再構成が徐々に浮き彫りになるであろう。そんな中、フラッシュバックのように甦るのが、ロンドンオリンピック世代が見せた日本サッカー界の将来性である。ポテンシャルと言っても良い。ベスト4という成績を残し、歴史上最も日本国民を興奮させたチームの一つではなかったのではないであろうか。もし、アギーレ監督がこの世代から次戦に向けた何人かの人選を行ったとしても不自然ではない。今回は、ロンドンオリンピック世代から何人か好調なパフォーマンスを見せた選手らを選出し、個人的にフォーメーションを作成させて頂いた。

football formations

まずFWだが、左から武藤、岡崎、そしてグランパスで好調なパフォーマンスを見せている永井を配置させて頂いた。特にアギーレジャパンのスタイルに合う、スピードと運動量という条件を考慮すると、これらの選手らのプレーは非常に興味深い。特に永井は欧州からJリーグへ復帰し、順調に良い方向性へと歩き始めているように見える。無論、次戦でのパフォーマンスを見なければ何とも言えないが、現地点で最も期待されているウイングの一人ではないであろうか。

MFの位置には、インサイドハーフに左から本田、清武と配置させて頂いた。これらの2選手を起用する上でいくつかの期待される結果が予想できる。まず、運動量とタフさ。それに、FKやCKにオプションができる。特に、ロンドンオリンピックで見せた清武と永井の連携にも期待が持たれる。これらの両選手らは香川に比べ、芸術性又は美しさという点では劣っているのかもしれない。しかし、アギーレジャパンが求めるのはもっと泥臭く動き回り、確実に点に結びつけるスタイルに見える。言い換えれば、ウルグアイやメキシコのようなスタイルである。そして、アンカーにはロンドン世代からもう一人、前回W杯でも安定した守備のパフォーマンスを見せたセレッソ大阪の山口を起用させて頂いた。これまで怪我で忘れられがちの存在となっていたかもしれないが、アギーレジャパンの一員としてやっていけるだけの能力を保持していると信じる。

DFには、左から酒井高徳、吉田、塩谷、そして内田を配置させて頂いた。ロンドンオリンピックでもプレーし、現A代表でもアグレッシブなプレーを見せ続けている酒井には荒削りな部分が残るがポテンシャルがある。欧州でプレーしているというのも対人プレーにおける自信に繋がる。吉田はA代表においてパフォーマンスが右肩上がりである。左のCBとしてやっていけるというのも前回同選手が出場したベネズエラ戦において実証されている。塩谷はCreative Footballが常に推すDFであり、前試合のジャマイカ戦では 好パフォーマンスを見せている。又、同選手が持つ得点能力にも期待が持てる。右サイドには、A代表引退を示唆していたとされる内田を配置させて頂いた。クロスの精度、ひつこい守備には相変わらず定評がある。ただ、ゴール前でのミスからの自殺点という過去の失敗から学び、今後は完全主義者としてのパフォーマンスが期待されても不思議ではない。

GKには、ジャマイカ戦でフィールドの選手の一人としても機能することを証明した西川を配置させて頂いた。ドイツ代表GKノイアーのような人材が、運動量を求めるアギーレジャパンには必要であろう。そして、安定性という点も重要視しなければならない。今後は、若い世代がこのようなGK像を目指し、台頭してくるのが理想である。

記事:Creative Football